簡単に解説   何で電力逼迫するの?

WGOです。
毎日暑いですね! 今日はちょっと固いお話しご容赦願います。

今週、東京電力管内で電力逼迫してて大変ですよね。
昔はこんなことなかったのに って思ってませんか?
皆さんに簡単に解説したいと思います。
(以下で理解できない場合、追加解説しますので質問してくださいね。)

まずは、ある仮想レストランのお話しから。
あるレストランの近傍には時々大きなイベントが開かれる関係で
当日のお客さんが凄く沢山来客します。
オーナーは全てのお客さんに食事を楽しんでもらいたいので、
客席は500もある建物を準備し、従業員も沢山雇用しました。
でも、イベントがない日はお客さんは数人しか来ません。
イベントに対応できる設備・人員を維持した上で料金設定を
しているので、お店がつぶれることはありませんでした。

東京電力などは、真夏のたった数日の高需要時のための設備を
持ってました。それらの設備は年間20時間も使用しませんが、
供給地域全域停電とする訳に行きませんので、それらの設備の
維持費(年間で数百億円以上)がかかっても維持してました。
国も、広範囲な停電は避けたいので、これらの維持費は電気料金
に含めていいですよ と決めてました。(総括原価方式)

ところが、「電力自由化」というものを行った結果、
総括原価方式から価格を市場が決める方式に変更されました。

そうすると、東京電力などは
「年間20時間足らずしか使わない金喰い虫は廃止せよ!」
になるのは当然で、設備の余力は激減してしまい、通常時の
必要量は賄えても極暑時の必要量が賄えなくなります。

詰まるところ、
欧米の様に他の国から電力の融通を受けられない日本にも
欧米と同じ経済システムを導入した ことが原因です。

電気代が高くてもいいから絶対停電しない世の中と
電気代が安い代わりに突然停電する世の中
との選択肢として、日本(政府)は後者を選択しました。
立場によってはどちらがいいのか分かれますよね?

ちなみに、昨日の電力市場での取引価格は200円/kWhですよ。
多分皆さんが電力会社から買っている価格は25~30円/kWh
なので、電力会社は昨日1日で100億円位は大損していますよ。

ではでは、エンジニアのWGOでした。・・・

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